みなさんこんにちは。
本記事では、金属加工について必須の切りくずを回収する仕組みである「チップコンベア」について紹介します。
チップコンベアとは何か?
マシニングセンターに限らず、さまざまな金属加工を行う機械では、削り取った「切りくず」を排出させないといけません。
それは、「切りくず」が機械にたまると精度に影響が出るからです。
切りくずが刃物に付着することはもちろん、切りくずがたまると、切りくず自体が熱をもってしまいます。そうすると、マシニングセンターのテーブルなどが暖まって膨張し、加工精度におおきく影響してしまいます。
そのため、切りくずは適切な方法で、早めに排出する必要があります。
マシニングセンタにおける、「切りくず排出装置」を「チップコンベア」といいます。
切りくず「チップ」を排出する「コンベア」ということです。
主な排出機構は3種類あります。
- ヒンジ型
- スクレーパ型
- コイル型とスクリュー型
この3つの違いについて、ご紹介しておきます。
ヒンジ型
ヒンジ型はもっとも一般的な方法です。
ベルトコンベアー方式で、イメージ的にはキャタピラとか回転寿司のテーブルのような構造ですね。
長く繋げた鋼板をベルトコンベアー方式で移動させて、切りくずを回収します。
欠点は、粉状の切りくずに不向きなことです。鋼板のつなぎ目に入ってしまう切りくずは回収できません。
スクレーパ型
スクレーパ型は、スクレーパ(板状の鋼板)で切りくずを回収します。
こちらは、ヒンジ型と異なり粉状の切りくずに適しています。底板に溜まった切りくずを鋼板ですくうようにして回収します。
また、クーラントの切削油との分離もしやすいです。
コイル型とスクリュー型
コイル型とスクリュー型は、とても似ています。
両方とも巻き上げ方式で、切りくずを回収します。
コイル型は、バネによって巻き上げを行い、スクリュー型は中心に軸を回して巻き上げを行います。
細かい切りくずの回収には適していますが、欠点は、長い切りくずの回収には適していません。
長い切りくずは、巻き上げるときに絡んでしまうのです。しかし、比較的場所を取らないので、狭い場所でも適しています。
また、切削油剤の分離についてもかなり良いです。
最後に
本記事では、チップコンベアとその方式の違いについて説明しました。
チップコンベアは結構地味な装置ですが、金属加工でも最も重要な装置のひとつです。
最適なチップコンベアを選ぶことで、精度アップにつながります。
金属加工時にでる切りくずまでしっかりと確認することが大事ですね。
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