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協力会社に生産体制を移行
DMG森精機は日本屈指の工作機械メーカーである。海外にも強く、日本の大型工作機械市場を牽引している。
資本金 | 511億 |
発行済株式総数 | 120,038,828株 |
売上高 | 3,766億(2016年12月期) |
営業利益 | 19億(2016年12月期) |
世界の工作機械市場は、中国が台頭してきているが、日本のメーカーの精度の高い機械にはまだ一石の長がある。
DMG森精機は、来年2018年に工作機械の生産体制を刷新する計画を持っている。それは、海外へ生産体制を移行するのではなく、日本の協力会社に現在の生産の4割程度を移行するとのことである。
しかし、荒加工は協力会社に移行する一方で、仕上げや技術の根幹となる機関部の加工はDMG森精機の中に残すとのこと。協力会社は、中部や関西の企業を中心とするとのことである。
荒加工とは言え、4割の外注はかなり思い切った戦略である。協力会社への一括外注によって生産コストが下がり、しかし日本の協力会社を利用することで精度の確保でき、根幹技術は外に出さないので技術流出のリスクが担保できる。
また、本社の優秀な社員は今後のIoTやAIといった技術やサービスの開発に集中できる。次世代の工作機械の行方は、こうした新しい技術との融合にある。
工作機械がAI化するとどうなるのだろうか?何を学んで、エラーを回避できるようになるのであろうか?中小の工作機械メーカーの進むべき道もこうした新たな技術の取り組みの中にあるのが良く分かる。